2007年 08月 26日
歴史の暗闇を見て |
1947年2月27日夕刻7時頃
台北の闇タバコ売りをしていた女性を係官が拘束します
乱暴な係官に周りの人が怒って乱闘になります
6人の係官の一人が銃を発射して群衆の一人を射殺してしまいます
これが事件の発端だったとのことです
そして翌2月28日に全島に広がった抗議行動に対し
官憲は機関銃の乱射を行い鎮圧しようと図るのです
これがいわゆる228事件の始まりだったと言われています
このことは表面的な大量虐殺を問題にするだけではなく
底に広がっている圧制に対する人々の怒りを見ておくことが大事だと思います
歴史的にずっと外敵によって支配されてきた民衆の叫びだったと思います
1947年当時は国民党の台湾行政長官陳儀が蒋介石と連絡を取りながら
見下した台湾人の怒りを理解できないままに力任せで弾圧をしようとして
あまりの反撃の強さに
蒋介石に上海の21師団を派遣させてしまうのです
徹底的な、理不尽な、むちゃくちゃの殺害と弾圧で
3ヶ月くらいで事件を収集してその事実をやみに隠そうとしました
ある詩人は
\重々しい響きの中に私は生まれた
\父の回想では
\あれは春雷ではなかった
\出棺の晩夏だった
と詠んでいます
1万人から2万人の人々が公然と死刑にあいまたは密かに殺害されました
はっきりした数も行方不明の安否も分からないままです
そして1949年に大陸での戦闘に負けた蒋介石が台湾に逃げ込んできて
戒厳令を敷いて1987年まで人々を沈黙させてしまうのです
私がいた1970年は弾圧の真っ只中だったわけです
台北から淡水に夜車で帰るときは検問所にはカービン銃を持った憲兵が
行き行く車を必ず検査をしていたのです
同乗していた葉さんはよく
\俺は淡水の教授だ 文句あるか
と憲兵に向かっていたものです
私はその当時の彼の心を知りませんでした
今になって 彼のとった行動には深い意味があったのだと思い至ります
今は学長としておおらかな笑いの中に仕事をしている葉さんの心には
あの思いがまだ沸々と残っているのでしょう
毛沢東が本土で中国人をいたぶっていた頃
台湾では蒋介石が力で人々を押さえつけ踏みつけていたわけです
自己の政治目的のためには一般人を虫けら以下の存在にしか
扱わない独裁者たち
どんな形態であるにせよ個人崇拝を強要する偽善独善家を支える
いかなる社会体制も作ってはならないと思います
今のブッシュアメリカ然り
今のプーチンロシア然り
そして 現行の中国共産党も日本の自民党も
いつでも人々を虫けら扱いをしかねないことに強い危機感を持っておく必用があるでしょう
もっともっと人間を知らねばなりません
何が私に出来るのか
・・・・・・
今日もスマイル
by kawazukiyoshi
| 2007-08-26 12:21
|
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Comments(3)
Commented
by
artist-mi at 2007-08-26 20:44
こんにちは。
人を力で押さえこみ、その生命を踏みにじる人間が
如何に多い事か。
私の周りにも数々居りますよ、子供から老人まで
数限りない程です。
その浅はかさを思い当たらせ、浮かばせるために
人には優しく公平にあたる様、いつも努力を心掛け
たいものです。
とくに公の立場にある人には注意をしています。
何の為に権力を取ろうとしているか、見極めなく
てはなりません。
選挙に負けたのを認めず、その座に居座る若者に
未来はどう評価を与えるか、楽しみです。
人を力で押さえこみ、その生命を踏みにじる人間が
如何に多い事か。
私の周りにも数々居りますよ、子供から老人まで
数限りない程です。
その浅はかさを思い当たらせ、浮かばせるために
人には優しく公平にあたる様、いつも努力を心掛け
たいものです。
とくに公の立場にある人には注意をしています。
何の為に権力を取ろうとしているか、見極めなく
てはなりません。
選挙に負けたのを認めず、その座に居座る若者に
未来はどう評価を与えるか、楽しみです。
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by
ys-concordia
at 2007-08-26 23:22
x
こんにちは、おひさしぶりです。
元首が存在感をつよくアピールしている国というのは、ほぼ間違いなく国民一人ひとりを粗末にしているように思えてきます。
ブッシュのイラク攻撃のさい(2003年)も、戦争に反対した、時の少数派がアメリカ国内でいやな目にあったようだし、また、プーチン政権下のロシアでは、批判的な人への毒殺が疑われていますね。
日本だって、気をつけていないと、同じようになるかも知れない、と警戒する態度は、案外、大袈裟とは言い切れないと思います。
蒋介石のお話、大変、勉強になりました。
元首が存在感をつよくアピールしている国というのは、ほぼ間違いなく国民一人ひとりを粗末にしているように思えてきます。
ブッシュのイラク攻撃のさい(2003年)も、戦争に反対した、時の少数派がアメリカ国内でいやな目にあったようだし、また、プーチン政権下のロシアでは、批判的な人への毒殺が疑われていますね。
日本だって、気をつけていないと、同じようになるかも知れない、と警戒する態度は、案外、大袈裟とは言い切れないと思います。
蒋介石のお話、大変、勉強になりました。
Commented
by
kawazukiyoshi at 2007-08-27 10:29
artist-miさん
vs-concordiaさん
本当に真摯な言葉を有難う。
勉強になります。
残虐性も人間のひとつの性格に違いありません。
そしてどんなものより崇高な気持ちを持っているのも確かです。
その複雑さゆえに人間は面白いのでしょう。
少し分かってきた気になりつつあります。
でも まだまだ勉強不足。
今日もスマイル
vs-concordiaさん
本当に真摯な言葉を有難う。
勉強になります。
残虐性も人間のひとつの性格に違いありません。
そしてどんなものより崇高な気持ちを持っているのも確かです。
その複雑さゆえに人間は面白いのでしょう。
少し分かってきた気になりつつあります。
でも まだまだ勉強不足。
今日もスマイル