2008年 06月 19日
また、むちゃくちゃ |
昨日今学期最後のセミナーをしました
なかなか、確率論の志望者は出てきません
でも、何かを残せたのかもしれないなーと振り返っています
明日は今学期の試験
日本では、大学院生に試験をしたことがないのですが
ここでは試験をしなさいとのこと
あまり好きではないですが、問題を作りました
ブラウン運動を積分したものの二乗の平均はいくらか
あっ問題を書いてしまいました
誰も教えてはいけませんよ
うっふっふ
少し考えないといけない手ごろな問題です
ここの人たちは教えたことは、嘘でもそのまま丸暗記
私は丸暗記が嫌いです
だから少しは考えてほしいと願っていつも苦労します
教育はどうしても押し付けるところがあります
白紙の状態の人に印字していくのですからそれは仕方がないところもあります
そして印字されたものが、その人の中でどう動いて活躍するかが
大事なことなんです
数学なら、ある公式を導き出すのを覚えるだけじゃなくて
実際に使ってみて
納得してから
いじくっていくと、こういう考え方もあると自分のものが出来上がっていくんです
もうカリキュラムがあるから、何がなんでもここまで教え込まなきゃいけない
先生も必死です
でも、受けるほうはちっとも面白くもない
またかーー
先生も悩みながら、必死
またかーーーー
分からない顔をしてる、もう一度
またかーーーー
・・・・・・
もう イヤ!!!
こんな教育は生産性が低いと思っています
受験勉強にはいいかもしれません
受験に出てくる問題の質の悪さが教育をゆがめてしまっている気がします
日本の大学の受験の英語なんかはアメリカ人には解けないことばかりじゃないかなー
最近、日本の大学では教師にカリキュラムを書けと迫ってきます
何時間目のどの時間には何をどこまで教えるか書けって
それを学期全部にわたってかいて提出しろって
それもパソコンで書けって
そんな進み方などできない話です
病気になってお休みのときもカリキュラムだけは走っているわけです
年間表の作成、問答集の作成・・・・
そのためにまた研究時間をそがれてしまいます
私はカリキュラム通り授業したことがありません
そんな無茶な無駄はないと思っているのです
その日の学生の顔や進み具ワイで話し方も変わるし
証明法だって変えてしまうのが普通でした
文部科学省のお役人は一番嫌う方法でしょうね
減給にならなかったから、澄ましたものです
詩を書くのでも、お義理で書くのと
形式なんかばかり教わっているより
言いたいことを書いているうちに
ちゃんと、自分の気持ちが表せる自分の形が決まっていくものです
悩みも、喜びも、心のそこの恥ずかしさも
言葉の中にひそめていく面白さを味わえるというものです
と言っても、すぐにこんな教育が始められるわけではありません
基本的な教育制度から変えていかなければならないつらさ
私は、音楽教育も作曲法も誰からも教わりませんでした
やる気になれば、たいていのことは自分でできるものです
職業として選ぶときはまた違った厳しさがあるでしょうが
どうしても知りたくなったときに、詳しい人に聞けばいい
私は、横着そのものの、この考え方でやってきました
あれも教えておこう、これも教えておこうは教育好きの愚の骨頂
尋ねられてからでも遅くはない
即効性はない教育法かもしれません
ただ、イロハと九・九は別です
あっ、方程式の考え方も必要かな
いや、それは必要になったときにね
人を大事にすることさえ忘れなければね・・・・
うっふっふ
今日もスマイル
by kawazukiyoshi
| 2008-06-19 11:26
|
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Comments(16)
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ピュア
at 2008-06-19 12:25
x
おはようございます。
私は数学はおろか、算数すらも苦手だったので。尊敬です。
答えがひとつじゃない文系のほうが好きなのですが、先生の今日の文を読んで
数学も国語も同じことが言えそうな気がしました。
日本の文科省のお役人たちが先生のような考えを持ってくれると
子供たちがもっとたくましく自分で考えることをし、
違いを認め合えるようになるのに・・・そんな風に思います。
私は数学はおろか、算数すらも苦手だったので。尊敬です。
答えがひとつじゃない文系のほうが好きなのですが、先生の今日の文を読んで
数学も国語も同じことが言えそうな気がしました。
日本の文科省のお役人たちが先生のような考えを持ってくれると
子供たちがもっとたくましく自分で考えることをし、
違いを認め合えるようになるのに・・・そんな風に思います。
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elliottyy at 2008-06-19 13:37
はじめまして。
先ほどは来てくださってありがとうございます。
じっくり読ませていただきました。
何かを残せたのかもしれないなっていう気持ち素晴らしいとおもいます☆
人を大事にすることさえ忘れなければね・・・・ってこの言葉も心に残りました。。。
いつもはお料理関係のブログヘお邪魔する事が多いのですが、こうやって違う分野のお話を聞けて今日はとってもリフレッシュ☆
また遊びに来ます♪
今日もスマイルで過ごします♪
先ほどは来てくださってありがとうございます。
じっくり読ませていただきました。
何かを残せたのかもしれないなっていう気持ち素晴らしいとおもいます☆
人を大事にすることさえ忘れなければね・・・・ってこの言葉も心に残りました。。。
いつもはお料理関係のブログヘお邪魔する事が多いのですが、こうやって違う分野のお話を聞けて今日はとってもリフレッシュ☆
また遊びに来ます♪
今日もスマイルで過ごします♪
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at 2008-06-19 19:30
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
ブラウン運動とはランダムな動きと思っていましたが、式があるとは知りませんでした。ウィキペディアでカンニングしました。アボガドロ定数と関係がある事が分かりました。
私は化学が専門ですが、久しぶりに数学の勉強をしました。
カリキュラムの通りに教えるかどうかは難しい問題です。学生が授業内容を調べて入学したとしたら、その通り教えないと契約違反になるとの説もあります。
但し、私は文部科学省のお役人ではありません。ご安心を。
私は化学が専門ですが、久しぶりに数学の勉強をしました。
カリキュラムの通りに教えるかどうかは難しい問題です。学生が授業内容を調べて入学したとしたら、その通り教えないと契約違反になるとの説もあります。
但し、私は文部科学省のお役人ではありません。ご安心を。
>あれも教えておこう、これも教えておこうは教育好きの愚の骨頂
>尋ねられてからでも遅くはない
そうですね!
愚の骨頂を多くやってきてしまったかもしれません・・・
確かに“やる気”になれば、たいていのことは自分でできますね。
まずは興味を持ったり好きになってもらえることを第一にやっていきたいと思います。
>尋ねられてからでも遅くはない
そうですね!
愚の骨頂を多くやってきてしまったかもしれません・・・
確かに“やる気”になれば、たいていのことは自分でできますね。
まずは興味を持ったり好きになってもらえることを第一にやっていきたいと思います。
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eldora_dora at 2008-06-20 00:21
こんばんは。
イロハと九九ですね…、よかった。これなら私でも大丈夫そうです。
掛け算は役に立っていますもの。すぐに使えて便利な算数です。
人を大事に…そうですね、それが大切ですね。ついついそれを忘れてしまう時もあったりしますが、ちゃんと思い出せればいいのですよね。
イロハと九九ですね…、よかった。これなら私でも大丈夫そうです。
掛け算は役に立っていますもの。すぐに使えて便利な算数です。
人を大事に…そうですね、それが大切ですね。ついついそれを忘れてしまう時もあったりしますが、ちゃんと思い出せればいいのですよね。
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hyblaheraia at 2008-06-20 00:49
考える楽しさを学ばせ、想像力を養う教育が大事だと思います。そのためには、教える人が学ぶ楽しさを知っていなければならないのですよね。
私の指導教官はとても個性的で大学のカリキュラムに縛られず、はっきり物を言える人でした。飲み会の時間が私としては最もいい授業でした。懐かしいです。
私の指導教官はとても個性的で大学のカリキュラムに縛られず、はっきり物を言える人でした。飲み会の時間が私としては最もいい授業でした。懐かしいです。
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infinitelight at 2008-06-20 01:13
今、日本の教育現場では、国語力の低下が叫ばれていますが、
現実はもっと進行しています。国語力がないので、数学の問題が
何を言っているのかわからない、社会の記述の問題が書けない、
こういうことの連続です。
国語力の基礎は小学生です。中学生になってからでは、文を
読み解く力をつけるのは遅過ぎます。しかし、その小学生も
スケジュールが一杯で(習い事、お稽古事など)問題は
答えを出すもの、答えを出せば大人が喜ぶ、というような
方向に流れがちです。数学も最後は考える力が問われるのだと
思いますが、そういう部分がとても弱いですね。
日本の教育については、もっともっと論じられ、変わらなくては
いけない時期にきていると思います。
現実はもっと進行しています。国語力がないので、数学の問題が
何を言っているのかわからない、社会の記述の問題が書けない、
こういうことの連続です。
国語力の基礎は小学生です。中学生になってからでは、文を
読み解く力をつけるのは遅過ぎます。しかし、その小学生も
スケジュールが一杯で(習い事、お稽古事など)問題は
答えを出すもの、答えを出せば大人が喜ぶ、というような
方向に流れがちです。数学も最後は考える力が問われるのだと
思いますが、そういう部分がとても弱いですね。
日本の教育については、もっともっと論じられ、変わらなくては
いけない時期にきていると思います。
温かい「命令」のおかげで元気になってまいりました(笑)
KAWAZU先生のお考え、非常によく解かります。主人も同じことを申しております。その世界に足を踏み入れはじめた娘は今朝台湾に発ちました。彼女の言葉「教育者の一番大事なもの、それは人格。今解からなくても、学生の人生でいつか解かってくれる・・・一粒の麦になるつもり」といっておりました。PhdでTAも9月から始まります。アメリカのTA制度は学生達のためにとてもいい。その分学費が高いけれど、本気で勉強したい人には奨学金制度が完備されているから・・」と申しておりました。彼女は恵まれていて、学費も生活費も大学院側が持ってくれています。
KAWAZU先生のような教授が日本に少ないのが問題ですね。本当の意味での教育を考え、学生も就職だけの為の勉強をするのをやめた時、世の中が変わってくるかもしれません。
KAWAZU先生のお考え、非常によく解かります。主人も同じことを申しております。その世界に足を踏み入れはじめた娘は今朝台湾に発ちました。彼女の言葉「教育者の一番大事なもの、それは人格。今解からなくても、学生の人生でいつか解かってくれる・・・一粒の麦になるつもり」といっておりました。PhdでTAも9月から始まります。アメリカのTA制度は学生達のためにとてもいい。その分学費が高いけれど、本気で勉強したい人には奨学金制度が完備されているから・・」と申しておりました。彼女は恵まれていて、学費も生活費も大学院側が持ってくれています。
KAWAZU先生のような教授が日本に少ないのが問題ですね。本当の意味での教育を考え、学生も就職だけの為の勉強をするのをやめた時、世の中が変わってくるかもしれません。
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ピュア
at 2008-06-20 08:55
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monejiiji at 2008-06-20 10:16
私は恵まれた学生生活を過ごしました。小学校から大学までの一貫校の
中学からはいりました。特に中学では、受験とは関係ないので、自主性を重んじるカリキュラム、決してやさしくはありませんでしたが、地理の時間は、私は3年間スエーデン一国の研究でした。(全員割り当てられた国を研究)年に一度、一年かけた自主研究、「労作展」の勉強など、ユニークでした。私立でしたので、できたことでしょうが、貴重な経験でした。
先生のお考えに、納得するところ大です。
中学からはいりました。特に中学では、受験とは関係ないので、自主性を重んじるカリキュラム、決してやさしくはありませんでしたが、地理の時間は、私は3年間スエーデン一国の研究でした。(全員割り当てられた国を研究)年に一度、一年かけた自主研究、「労作展」の勉強など、ユニークでした。私立でしたので、できたことでしょうが、貴重な経験でした。
先生のお考えに、納得するところ大です。
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kanmyougama at 2008-06-20 10:47
訪ねていただいてコメントまでありがとうございます。
S33年に公立中学校に勤め定年退職その後公立高校に非常勤で、今年は別の学校で。生涯現役。
作陶生活のその半分の期間、「二束の草鞋」という方もありますが、これも現職。
kawazu 先生のご意見に共鳴できる部分が多く楽しませていただいています。
S33年に公立中学校に勤め定年退職その後公立高校に非常勤で、今年は別の学校で。生涯現役。
作陶生活のその半分の期間、「二束の草鞋」という方もありますが、これも現職。
kawazu 先生のご意見に共鳴できる部分が多く楽しませていただいています。
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artist-mi at 2008-06-21 14:24
先生、終わったら答え教えてね。
次元の事は関係するのですが?
次元の事は関係するのですが?
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lotus-suiren at 2008-06-24 12:11
大学のホルンの先生で
多分、kawazu先生と同じ位の年代の方だと思うのですが
すました顔で 「僕は意地悪だから 質問されないと教えてあげないよ」 と いつも おっしゃっておられたのですが
全身から いつでも尋ねにおいで!というオーラがあふれていて
素敵な先生だなー と 尊敬していました。
そういえば 糸川先生の本も大変面白かったです。
理系の方の方が ロマンチックだなーと思います。
多分、kawazu先生と同じ位の年代の方だと思うのですが
すました顔で 「僕は意地悪だから 質問されないと教えてあげないよ」 と いつも おっしゃっておられたのですが
全身から いつでも尋ねにおいで!というオーラがあふれていて
素敵な先生だなー と 尊敬していました。
そういえば 糸川先生の本も大変面白かったです。
理系の方の方が ロマンチックだなーと思います。